ASRockマザーボード生存報告とBIOS設定変更項目のメモ

 PCを組み直してそろそろ半年。

自作PC界隈では悪い意味で話題のASRockマザーボードは自宅で元気に活動中。

最近また件の不具合に関してのASRockからBIOSアップデートがあり自分も適用しつつ、BIOS設定を変更し直すと共にメモも兼ねてここにその変更項目を記載する。

ちなみに自分が適用したBIOSのバージョンの変遷は3.20→3.26→3.40。

最初の3.20はPCとして組む前にInstant Flashを使用して更新。3.26の前に3.25とかもあったけど今は消えてる‥不具合と関係無さそうな3.30はスキップして今の3.40に至る。

ここからBIOSの設定変更項目

  • Performance Preset [Auto]→[PBO and Tjmax = 75℃]
  • CPU Overclocking [Auto]→[Customize] (数値変更無し)
  • SoC Voltage(VDDCR_SOC) [Auto]→[1.150]
  • Core Performance Boost [Auto]→[Disabled]

 バージョン3.40の前の3.26ではほかの項目ももう少しいじってたけど今はこれだけ。

ぶっちゃけIntel第3世代(Intelの最新CPUの10世代以上も前‥!)のCPUを10年以上使っていた身としては最新のRyzen CPUなら定格でも動作速度に何の不満も無いのよ。

という事でまずは温度上限をTjmax = 75℃。常温50℃で稼働しているCPUに対して流石に下限の65℃は攻めすぎだろうという感覚でそれより一段階上の設定。やっぱり「安全策のサーマルスロットがあるから大丈夫」などと言われても90℃を超えたら怖い。

オーバークロック設定はAutoになっていたのをCustomizeに変更しただけ。数値は変更せずにCCDO(CCXO Frequency)がAutoから定格周波数の3800になる。これで定格動作固定になると思ってたけどCore Performance Boostも弄らないと駄目らしい。

SoC Voltageはよく安心安全と言われている1.2以下に。ASRockも件の不具合に対して具体的な原因は特定できてはいない様だが、観念してBIOS新バージョンの3.40においてこの項目が既定のAutoで上限1.2としたらしいのでもう変更する必要は無いかもしれない。CPUの出来によってより攻めた数値にできる(良い物ほど低い電圧でも安定して動作する)らしいが、自分は安牌の1.150(以前のBIOSではAutoで1.250まで出ていたらしい)。

そして項目の場所が分かりづらいCore Performance Boost(略称CPB)。これは上記三項目と違いAdvancedタブに存在する。AMD CBS、CPU Common Optionsと順にクリックして到達する。ただ定格動作させたいだけなのに何故こんな深い所にあるのか、そもそも何故オーバークロックが標準設定なんだ。boostではなくoverclockと記載しないのも何故。なぜなぜなーぜ?

これが標準設定の有効(Auto)のままだと特に何でもない筈の動作で突然CPUファンが物凄い音で唸りCPUの温度も80℃に到達する(HWiNFOによる表示)事がある。勿論ファンの速度は調整済みでFanCtrlにより自動制御でCPUの温度が70℃未満なら静かになる様に設定してある。CPUファンは前回記載したSCYTHE CPUクーラー MUGEN6 BLACK EDITIONについていた物をそのまま使用。ちなみにケースファンはFractal Design Dynamic X2 GP-14 PWM Black

BIOSを3.26から3.40に更新した際に変更し忘れていた項目だが、やはり体感で動作の違いは感じないのに動作音は凄まじく変わる。

 また、このCPBを使わない様するにはBIOSからだけでなくOSであるWindowsの電源管理、省エネ設定を利用して間接的に行う事もできる。この電源管理もIntelと違ってAMDでは2種類存在しており、それぞれが離れた階層にあるのが酷い。表現も日本語訳のせいなのか省エネ寄りなのか高パフォーマンス寄りなのか分かりづらい項目がある。

詳細説明としてもっと具体的に変更される数値を出しても良い筈だが、「どうせ説明しても分かんないっしょ!」というユーザーを馬鹿にした結果であると思う。これをユーザーフレンドリーと呼ぶらしい。素直にBIOSから変更しよう。

 また、前の記事に書いた通りDACオーディオを手に入れたので内蔵HDオーディオも無効にした。ついでに使ってない無線WANも無効化。

内蔵グラフィックもグラフィックボードがあるので使っていないが、このグラフィックボードが故障した際にモニターをマザーボードの端子に挿し直しだけで対処できる様に有効のまま。内蔵HDオーディオ無効による音声の無効化と違って、画面が見えなくなるとBIOSが弄れなくなっていまい、CMOSクリアをしないといけなくなる。もしくは古いグラフィックボードを引っ張り出してつけ直す事になる。どちらも面倒だ。

10年以上使ったIntel Core i5-3570KからAMD Ryzen 7 9700Xに乗り換え

 Windows10のサポート切れを半年後に控え、Windows11のハードウェア要件を満たせない10年以上前から使っていたPCを換装した。

技術的に10年以上進歩したCPUとの交換となり(そしてメモリもDDR3からDDR4の一世代をすっ飛ばしてDDR5になり)、当然諸々の動作が軽くなっているのは体感でも分かるので素直に喜びたいところだが、実際は「まだ使えたのに」という不満が僅かにある。

システムドライブをHDDからSSDに移して起動した時ほどの感動も無い。

 使っていたPCはマウスコンピューター(BTO)で購入した物だったので今回がPC自作初体験になる。

以前にOSの入れ直し、マザーボードを別のケースに載せ替え、電源の交換などを行っていたので一連の段取りは経験済みだったが、それでもCPU、マザーボード、メモリをそれぞれ別で購入して動作確認を行うのは初めてである事からそれなりに不安はあった。

特に購入したメモリの存在が不安の要因だった。

日本国内での永久保証は謳っている物の、日本に販売代理店を置いていない代物だったせいかマザーボードの製品紹介ページでの対応メモリ一覧に載っていなかったのだ。

結果としては一発で起動できてすんなりとOSのインストール画面に入った。「DDR5のメモリは最初の読み込みにとても時間がかかるので知らなかったら電源が入ってもしばらく画面が進まずに焦る」とかいう書き込みをどこかで見た覚えもあって覚悟していたのに実際は普通の起動と同じくらいの速さだったので拍子抜けした。

面倒だったのはその後に以前のPCで使っていたソフトの入れ直しと設定の復元だった。片手間だったせいでもあるが半日以上はかかった。

ちなみにCPUを換装する理由はWindows10のサポート切れの為と最初に書いたが、結局今回入れたOSは前と同じWindows10。Windows11は現行バージョンである24H2の不具合の話題が多くて断念した。

せっかくWindows11をクリーンインストールする準備をしていたのに半年後にアップデートする事となった。

動作確認の際にOSの不具合にでも当たってしまうとハードウエアが悪いのか判断できず問題の切り分けが面倒臭くなるので仕方ない。

そして、以前のWindows11のハード要件を満たしていないPCを使っていた時には無かったタスクトレイに常時表示されるWindows11への更新の催促を見てちょっと腹が立ってしまった。そんなに使ってほしければ不具合を修正してくれ。余計な物も入れないでくれ。

 今回購入したのは以下の物。アウトレット出品やセール時にちまちま集めたので今よりも安い価格で入手できた筈。これ以外のパーツは前のPCからの使い回し。

 10年以上使っていたのはBTOのパソコンのパーツとして残り続けた(換えるなら今回の様に一斉に買い替えが必要だった)CPU、マザーボード、メモリであり、今回の換装でそれらは全て外れる事になった。今度も10年使える事を期待する。

パーツのデザインにあまり拘りはないつもりだが、マザーボードはメンテナンス時に暗いケース内で少しでも見やすくなる白色の物にしようと思っていた(しかし実物のB850 Steel Legend WiFiは白というよりも灰色。黄ばんだ白よりは批評されにくい色を選んだのだろうか)。

当初は昨年発売され人気を集めたASRock マザーボード B650 Steel Legend WiFiを狙っていたのだが、年末に2万円ちょっとまで値下がりして在庫切れ。

在庫が戻ると5千円ほど値上がりしてしまい、悔しかったので後継機のB850にした。

B850は値上がりしたB650より1万円も高い‥が、B650の迷彩柄があまり好きじゃない事もB850の購入を後押しした。デザインに拘っていないつもりと前述しておいてなんだけど!

また、X3DのCPUASRockのマザーボードでの不具合が見られる情報は購入前に知っていたが、件数で言えば初期不良並みである事や自分が使うCPUはX3Dではないという事から購入に踏み切った。(と、書きつつ以前のPCではやらなかったBIOSでのCPUの電圧設定を初期設定のAutoから変更し、定格から少し落とした数値に固定‥。VSOC 1.145V。)

 でも流石に保証の利かなくなるアウトレットでの購入をする気にはなれなかった。

そもそも不具合の情報が無くとも部品の多いマザーボードに関してはアウトレットでの購入は乗り気にはなれないけれど。